全国自治体病院協議会 主催「明日の中小病院を考える-病院長養成塾-」 開催

全国自治体病院協議会(会長:邉見公雄先生)は、東京都千代田区の東京グリーンパレスを会場に、9月5日・6日の2日間に渡って「明日の中小病院を考える ‐病院長養成塾‐」を開催しました。
同セミナーは、多くの地域の地域包括ケアシステム構築に重要な役割を担う、中小規模自治体病院の病院長養成・経営力の強化を目的に実施しているものです。
3回目を迎えた今回は、全国から集まった自治体病院の病院長・病院幹部を対象に、中小病院の経営をテーマとした講演やシンポジウムを実施。参加者は熱心に講師の話に聞き入り、講演後の質疑応答では時間ぎりぎりまで多数の質問が寄せられるなど、自治体病院病院長・幹部の地域医療への情熱を感じさせるセミナーとなりました。

全国自治体病院協議会の常務理事を務める岩手県立中央病院病院長、望月泉先生の開会挨拶によりスタートしたセミナー1日目は、厚生労働省と総務省の職員による、医療制度改革と公立病院改革への取り組みについての講演、コンサルティング会社代表による病院長の経営マネジメントについての講演などを開催。翌日の8時30分からスタートした2日目は、市立大森病院の病院長、小野剛先生を座長とする、過疎化が進む地域と首都圏にある2つの自治体病院の事例を取り上げたシンポジウムを中心に、地域医療への取り組みや病院経営についての講演、参加者によるグループ討議を行いました。

「超高齢化社会を支える中小病院 -それぞれの地域に見合った地域包括ケアを目指して‐」と題された2日目のシンポジウムでは、香川県の緑川町国民健康保険陶病院(病院長:大原昌樹先生)と、松戸市立福祉医療センター東松戸病院(病院長:岩井直路先生)、両病院の病院長により、地域包括ケアへの取り組みについて報告が行われ、その後の質疑応答では活発な議論が交わされました。

両病院ともに、周辺の医療・介護施設や行政・地域住民との連携を地域包括ケアシステム構築の成功要因とする一方、「医師・看護師の確保」を未解決の課題に挙げ、地域医療を担う使命感を持った人材の育成と、医療従事者が地域の中小病院で安心して働ける環境づくりの重要性を印象付ける内容でした。

質疑応答では、「報告にあった"医療を中心とした地域振興"のプランをより具体的に聞きたい」、「訪問看護ステーション設置は病院の"付帯事業"なのか、病院組織の一部として運営しているのか」など、地域医療の最前線ならではの具体的かつ地域包括ケアシステム実現の処方箋を探る質問が寄せられていました。

公的病院の再編が全国で進むなか、地域医療の「かじ取り役」となる人材育成に邁進する全国自治体病院協議会の取り組みに、期待と注目が集まっています。