第66回「日本病院学会」密着レポート 望月泉先生による学会長講演

6月23日(木)・24日(金)に開催された「第66回日本病院学会」から、注目の講演をレポートいたします。
第66回日本病院学会の学会長講演、「地域住民が必要とする病院をめざして-救急医療と地域医療支援は当院のミッション」は、岩手県の地域医療を支える岩手県立中央病院の改革の歩みと現在の医療提供の内容を伝え、地域の基幹病院のあるべき姿を模索する同院の事例を紹介する講演です。演者は学会長の望月泉岩手県立中央病院院長、日本病院会会長の堺常雄先生が座長を務めます。

望月先生は、「地域住民が必要とする病院とは、地域になくてはならない病院」としたうえで、岩手県立中央病院が「住民に必要とされる急性期・高機能病院をめざして、いかに病院が同じ方向を向き、目標を達成していくか」改革と改善を繰り返してきたその歴史と現在の達成状況、これからの同院について語りました。

岩手県立中央病院は開院以来、県内に20ある県立病院のセンター病院として高度・先進医療に取り組み、医師不足の地域の公的病院に医師を派遣するなど、岩手県の地域医療そのものを支える存在である一方で、平成11年には累積欠損金が57億円に達するなど収支改善にはほど遠い状態でした。同院の経営を改善するべく、平成12年に前院長の発案による「トップダウン」による意識改革と、各職員の「ボトムアップ」による改善活動がはじまり、「救急車を断らない、救急医療の充実」「病床管理の徹底」「平均在院日数の短縮」などの施策を計画、実行していきました。

平成24年4月、望月先生が病院長に就任し、「Change,Yes We can」(変革、我々はできる)をキーワードに8つのプロジェクトチームを立ち上げ、さらなる医療の充実と経営の改善に邁進していきました。プロジェクトチームは、「院内コミュニケーション」や「高齢者医療」「地域包括ケアの構築」「医療の質」などのテーマに分かれ、職員の活発な議論のもとに進められ、地域医療連携の推進や在院日数の短縮などの成果へとつながっていきました。
さらに、岩手県立中央病院の"ミッション"として、「救急車の受け入れを断らない」を掲げ、「全診療科オンコール体制」を確立、年間の救急車受け入れ数は6600件、2次医療圏内の約半数を占め、応需率は99.9%を達成しています。
今後は、病院に隣接したヘリポートの建設や、シームレスな地域医療連携の構築などに取り組み、引き続き「高度急性期医療の推進と県民に信頼される病院」という病院理念の達成に向けた決意を示しました。

岩手県の地域医療を支える基幹病院として発展を続ける岩手県立中央病院と、学会長として第66回日本病院学会を成功に導き、地域医療のさらなる充実をめざす望月先生の活躍に、期待と注目が集まっています。

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